Rebuild Factoryzの礒です。
今回はRayを使って他のジオメトリにぶわああとワイヤが押し寄せるアニメーションを作ったので、それの解説記事を書いていきたいと思います。
全体図

ノードネットワークはちょびっとだけ複雑なだけで、難しくはありません。
普段使わないノードを数点使ってるぐらいです。
Lineの上端をグループ化

産毛程度のLineを作成し、Groupで上の単点だけをグループ化、名前は「top」にします。
ここで作ったグループがRayで活躍します。
CircleとDivide、PolyFrame

CircleでPolygonを作成し、Divideを使いBricker Polygonsにチェックを入れてScaleを小さくします。
目的は点群です。
Scatterでも代用できると思います。

UVが表裏逆だったのでReverseを挟みます。
PolyFrameでノーマルを付加するため、Tangent NameをNに変更。
Copy to Points

ここで注意点として、LineはColorで黒に設定しておく必要があります。
あとで必要になります。
Copy to PointsでLineをコピーします。
SphereとTransform

ここでは大したことはしてません。
PolygonのSphereを作り、TransformでY軸方向に移動させただけです。

Colorで真っ赤にします。
Attribute Transfer

ここであまり聞き覚えのないノードが登場してきました。
2つのモデル間で頂点/ポイント/プリミティブ/Detailのアトリビュートを転送します。
https://www.sidefx.com/ja/docs/houdini/nodes/sop/attribtransfer.html
Sphereが持つ色情報をLine達に転送します。
そのためパラメータで渡すAttributeをCdと指定。

ConditionsはDistance ThresholdとBlend Widthを調整。
Attribute Promote

Attribute Promoteで色情報をPointからPrimitiveに変換。
Delete:色によって削除

ここのDeleteは割と重要。
選択物を消すものと選択物以外を消すものとで2つのDeleteノードを用意。

OperationをDelete by Expressionとします。
そしてFilter Expressionに「$CR<0.2」と入力します。
これはCdが0.2以下のものを削除するというものです。
Lineを黒くしておいたのは、このエクスプレッションを機能させるためでもあったのです。
黒は0で白は1ですからね。
Attribute Promote

Attribute Promoteで再度色情報のClassを変更。
今度はPrimitiveからPointに変えます。
ようやくRayの登場

RayのInput1はAttribute Promoteから、Input2はSphereのColorからそれぞれ入力。
Groupはtopを指定。
これでtopグループの点だけがSphereへと向かいます。

パラメータのLiftを細かく調整していきます。
色の濃さによって引っ張られる力を加減するように$CR*0.5といれてます。
MergeしてPolywire

Rayの結果と赤色でないLine達(Deleteから持ってくる)をMerge。
それにPolywireで太さを持たせます。
最後に

最後にPolywireの出力とSphereのTransformをMergeします。
これで球体の距離によって範囲が変わり、伸びるワイヤ達の出来上がり。
終わり
では今回はこれで終わります。